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日経WOMAN別冊 日本語練習帳 [本の紹介]



評価:5


大野晋さんが書いた日本語練習帳とは別物です。
http://eigobaka.blog.so-net.ne.jp/2012-04-18



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聞く力 阿川佐和子著 [本の紹介]



評価:2
 個人的にこの人は好きだ。エッセイみたいのも持っている。しかし、この本は無かろう。エッセイと中身が同じなのだ。
 また、章の分類もおかしい。Ⅰ聞き上手とは Ⅱ聞く醍醐味 Ⅲ話しやすい聞き方 となっていて35の小話が通し番号で語られているのだが、適当に分類というかふるい分けしただけ。
 読んでていて気が付いたのだが、この人相当我が強い。かといってそのままだと生きていけないから上手く自分を隠して人と接している。”お馬鹿キャラ”を演じて可愛がられようとするタイプな訳だ。でも馬鹿だとは認めさせない、そんな思いが伝わってくる。

P.198(勉強不足の)ツケが回ってきました。野球の知らない私にヤクルトの野村監督へのインタビューの仕事が急遽回ってきました。が、夫婦で漫才を始めてくれ、私もそれに乗ったので不快な思いをさせずに済みました。

P.205ドジを踏んだ。貴乃花が阿川が相撲を知らないので吹き出した。それ以来知ったかぶりはやめようと決心した。

P.232ジュリー・アンドリュースの前で歌って、周囲からさんざん罵倒され、呆れられた。(略)和田さんのおかげで、大好きな人を不機嫌にしないですんだ。

何も知らない人だったら、(阿川さんって明るくて真剣で、それでいて謙虚だなあ)と思うだろう。でも、上記の例を読んでもそう思うだろうか。冒頭に大失敗をしたかのように書いておきながら最後には相手を不快にさせずに済んだというオチばかり。つまり、この人は”本当に失敗した例”は隠すタイプなのだろう。若しくは、プライドの高い人はミスをミスと認めないもので、インタビューの上手くいかなかった事例は「あれは相手が悪かった」と決めつけ掲載しかなったのではないのか。

35の小話を時間潰しに読むのには良いかも知れないが、参考にはならない。




私が読んだものは拾ったものだが、偶然にも松山空港の書店でも売られていた。オビをみてビックリ。
「そうか、まだ君は読んでいないのか」(アガワ)だってさ。こういう挑発文句を掲載するのが流行みたいでこの言葉も多分編集者が考えたものだろうが私には通じないなぁ。

暇つぶし以外では読む価値無いよ。


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フィリピンを旅する会話 澤田公伸 高畑幸 共著 [本の紹介]



評価:3

フィリピンを複数回旅行する予定であったので、CD付であることと写真が多く載っていることを条件に探して購入した。該当する本は恐らくこの本だけでは無かろうか。そういう意味では唯一無二であると云える。

しかし評価するに当たっては、残念な点も挙げねばなるまい。まず、初心者(旅行者)向けなので文法の話は一切無いのだが、これがかえって会話内容を判りづらくしている。例文も長く難しすぎて実践的ではない。それに無理に覚えても発音が悪ければ理解して貰えないものだ。事実、私が発したフィリピン語は現地の人には理解して貰えなかった。単語と文化の話をメインにし、文法を少々交えて、最後の方に会話例を載せたら使えた本になったと思う。

それと本の内容とは離れるが、フィリピン人にしてみれば下手なフィリピン語より流暢な英語で話しかけられた方が有難いのではなかろうか。英語で事足りるのに態々フィリピン語を学ぶ人というのは、必要以上のコミュニケーションを求める日本人だけだろう、というと失礼だろうか。

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集客は「地域のお客様」からはじめよう! 望月まもる著 [本の紹介]



評価:1

読むべき読者層は、新規で店を構えようとしているか既存店で伸び悩んでいる人だけだ。それでも書かれている内容は、何を今更、だ。
著者がポスティング業を営んでいる訳だから、その威力に力を入れて記述する気持ちも判らなくは無いが、興味の無い人間はどうしたらいいというんだ。
結局、この本も「本が売れれば良い」か若しくは「本が宣伝になって本業が儲かれば良い」と思って書かれた程度の本ではないのか。本業のポスティング業は後進に譲ったそうだがね。

と、書籍に関しての感想を書いたが、値段を見てまたビックリ。¥1,400+税
なんで、もう、こんなにボッタクルのかなぁ。そんな価値無いよ。

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英語が1週間でいとも簡単に話せるようになる本 西村喜久著 [本の紹介]



まず、タイトルに偽り有り。1週間どころか何ヶ月掛けようが読書だけでは英語は話せるようにはならない。また、語学は文法を覚え単語を暗記しフレーズを発声し実際に使ってみて初めて習得できるものである。この王道を否定したものは基本的に”売れればいい”と思ってかかれたものと思って差し支えない。よって、

評価:1

作り話をします↓
僕は中学3年生で、英語の成績は1です。でも英語の勉強はしません。小学6年の時この本に出会ったのですが、1ヶ月掛けて読んだにも拘らず結局喋れるようにはなりませんでした。しかも、「本書でダメなら、もうあきらめてください」と書かれてあったので素直に諦めました。だから現在の英語の成績1はこの本のせいです。責任を取ってください。
↑作り話終わり

こういう可能性だって考えられるわけでしょう。売らす為とはいえ、挑発的な読者を不快にさせる表現、やる気を出させようとする大げさな表現、全てがウンザリでした。

例:「目からうろこ」「**メソッド」「**式情景発想法」「~してしまえば英語表現力は爆発する」「~の使い方で世界が変わる」「怖いほど話せる」

「10万部突破!只今、噴火中!」というのも、今売れているよ、だから皆も買えよ~という意味なのだろう。本当の数字かどうかも判らんが、売れている本=良書でないことは過去に経験済み。

「理解しやすいように、あえて『質問応答形式』にしました。」なんてのも手前味噌そのもの。「ああ、そうか!」「なるほど、そういうことですか」「え?他にも?」と相槌を打つ存在は邪魔なだけ。

「動詞の使い方を覚えましょう」「便利な文末フレーズを覚えましょう」「比喩的な表現を覚えてしまおう」エトセトラ。これって暗記しろってことだよね。暗記英語よ、さようなら!と書いておいても、結局暗記が必要だってことだろ。当に看板に偽り有り。

英語難民の掲示板を見ると本当に頷ける声が多いよ。中学英語をきちんとマスターする重要性を語学留学してよく判った、みたいな声が多いし、私もそう思う。文部科学省が認めた、大学教授の作成した中学英語の教科書は本当に良くできているものが多い。喋れないのは喋らなければ生きていけない環境が日本に無い事などが原因の1つだというのにね。それでも、日本にいながら英語力を上達させている人はいる。そういう人はコツを掴んでいる訳。常に、その時の状況・情景に対して(英語でなら、なんて言えばいいんだろうな)と考える習慣を持つ人が力を伸ばしているの。それをこの本では「西村式メソッド」とか「情景発想法」とかいって、さも自分で開発したかのように喧伝しているわけ。

CDも付いていないのに、こんな駄本が1575円で売られているのは、1000円位を宣伝広告に費やしたからじゃないのかい。全く持って馬鹿馬鹿しい。

尚、この本も拾ったもの。著者に印税が入らなくてホント良かった。

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Linuxだからできること150 日経BP社発行 [本の紹介]



評価:3

パソコン(windows)のハードディスクがクラッシュしたので交換した。
勿論OSなんて入っていない。
が、このOSがまた高い。
えーい、ネットが出来れば取り敢えず何でもええんや!といった感じで本屋で買ったのがこの本(OSのCD付き)、約1500円。

でも、所詮はその場しのぎ。
暫くはUbuntuを使っていたが、結局windowsに戻す。
よってこの本も用済み。

本の評価としては、適度に内容が纏まっていた事と、使いこなすと色んな事が出来るのが解ったという点。でも1500円は高いよ。

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罪と罰 ドストエフスキー著 工藤精一郎訳 [本の紹介]



(これから読もうとしている人へ)
1人のロシア人には、3つの名前がある。正式名、通称名、愛称名だ。必ず3つ使われる訳ではないが、混乱する事もあろうかと思う。だから、人名に関してはメモを取るか、表紙裏にボールペンで書いておいた方が良い。また、ある人が「罪と罰・人物相関図」を作ってあるので、この図を印刷して表紙裏に挟んでおくと読みやすくなる。

罪と罰・人物相関図
http://www013.upp.so-net.ne.jp/hongirai-san/kids/t-soukanzu.html


(途中で挫折した人へ)
小説には向き不向きがあるので、読むのを止めたからといって恥ずかしいことではない。特にこれは自問自答が激しい。だから、主人公の思考に付いていけない人なら、相性が悪いということで止めて正解だと思う。文豪が書いた、世界中が名作だと褒め称える本であったとしても、だ。



評価:3
 ネタバレが含まれているので、これから読もうとしている人はこれ以降は見ない方がいいです。
 平均的な評価、というのではなく面白いところとそうでないところの落差が激しいので3とした。


(この本の悪い点)
 読み終える迄に酷く疲れる。その原因は、上下巻合わせて950頁という量にあるのではない。エピローグを除いて、粗半分が会話文かと感じられるほど喋っているシーンばかりだからだ。皆さんの周りにも居るだろう。頼みもしないのに勝手に喋り捲る人。そういう人と長時間付き合わされた後に感じる疲労感と同じものがこの本の読書には付き纏うのだ。
 私の想像ではあるが、この著者ドストエフスキーは恐らくかなりのおしゃべり大好き人間だったのではなかろうか。それも、周囲から「くどい」とか指摘されてきた悪質なタイプのような気がした。例えば、母からの長い手紙をラスコーリニコフが受け取り、その内容が記述されるのだが、前もって言い訳がしてある。

「封を切った。二十グラムをこえる、ひどく長文の手紙で、二枚の大きな便箋に細かい字がびっしり書きこんであった。 《わたしのかわいいロージャ》(以下、省略)

 この手紙、余りに長いのでページ数を数えてみたら実に17頁強。A6サイズなのでA4なら確かに2枚に収まらなくはないし、ロシア語なら尚更可能なのかもしれない。しかし文庫本の大きさの字で17頁もの手紙なんて、日本人ならちょっと考えられない。鬱陶しいとすら捉えるだろう。まあ、この手紙の内容は後半も重要な意味を持っているのでゆっくりじっくり、人物名を頭に叩き込むか、(自分の本なら)マーキングしておくことをお勧めする。まあ、こんな感じで極端に長い箇所がちらほらと散見されるのだ。
 例えば、マルメラードフの法事で妻カテリーナ・イワーノヴナがアマリヤ・イワーノヴナを挑発し罵って最後には掴み合いの喧嘩になるのだが、本編との関係は薄い。また、肩書きをひけらかしたり、人種を嘲笑ったり、と趣味に合わない。
 レベンジャートニコフがピョートル・ペトローヴィチに新思想みたいな話をする箇所がある。妻の不貞は精神の独立の証明だとか、コミューンだとか、自由結婚だとか。これらは全部無駄。5分利証券の箇所を、その後活かしたいが為に無駄話を書いたに過ぎない。
 スヴィトリガイロフが最後ホテルで少女と会うが、何故、こんなにもこの作家は少「女」を登場させたがるんだろう。濡れていたから服を脱がせるのも結構だが少年でも別に構わないだろう。ああ、寝たふりをしていたが実は起きていてその目が娼婦の目付きだったとか書いてあるから、この時代のこの土地の病んだ一面を印象付けたかったからと言えなくも無いが、そんなのは過去に嫌というほど登場させたんだからもう充分だろう。このシーンも、本編とは無関係。
 ポルフィーリイ・ペトローヴィチから明確に犯人はお前だと指摘され、フラフラになりながら、事情を知っているスヴィトリガイロフの元へ行くラスコーリニコフ。再会するも相手は事件には触れず、延々と女ったらしである自身の正当化と持論の展開。普通なら、そんな状況なら相手の発言を遮って本題に入るだろう。しかし、何故か主人公はこのスヴィトリガイロフのお喋りにお付き合いする。通常じゃ考えられません。
 ラスト、警察署へ出頭しに出向いたラスコーリニコフに対し、これまた火薬中尉の無駄話とそれを聞く主人公。いい加減にしなさい。



(この本の良い点)
第一部からいきなり殺人計画と下見が始まる。殺人のシーンは読者も鼓動が高まる筈だ。
第二部、錯乱状態の人間の心が良く描けている。
第三部、ポルフィーリィの誘導作戦が見所、らしい。私は余り印象に残らなかった。
第四部、ルージンのショックが痛々しい。後半はポルフィーリィとの2回目?の対決。
第五部、ピョートル・ペトローヴィチがソーフィヤ・セミョーノヴナを陥れようとした理由が判明。カテリーナ昇天。
第六部、スヴィトリガイロフの自殺と、ラスコーリニコフの出頭。

ところで、スヴィトリガイロフってどうして自殺したの?下男や妻の死に罪を感じて?ロージャとの肉体関係に失敗したから?まさか、ね。誰か教えてください。



(感想)
短く、うまく纏まっていたら評価は5だった。私が無駄に感じられた箇所も当時のロシアでは受けていたから名作になったんだろう。
書棚から35mmのスペースが新たに生まれた、つまり読破してこの本を捨てることが出来た事が何よりも嬉しい。
まあ、一度は読んでおいて損はしないと思う・・・かな。自分のためというより、読書好きの人との共通の話題にはなるだろう。

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さぶ 山本周五郎著 [本の紹介]



山本周五郎の本を読むのは「与之助の花」以来、2回目になる。

http://eigobaka.blog.so-net.ne.jp/2011-04-10

もう2年になるのね。


評価:5

無実の罪を着せられて心が腐り、人情味溢れる人達に囲まれて立ち直っていく見事なまでのストーリー。読書は心を豊かにするとよく言うが、当にその手本となる内容である。

「そんなこと言っちゃあ、てめえの心が然も豊かだと吹聴しているようなもんじゃねえか。」

と栄二(この本の主人公)からからかわれそうだが、やはり良いものは良い。人にも勧めたい良書である。
また、巻末にある木村久邇典(きむら くにのり)氏の著者の人物評はとても参考になる。時代に世評に左右されずに独自の作品を世に出し続けてられた理由が垣間見れる。

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報道被害対策マニュアル 東京弁護士会発行・人権擁護委員会編集 [本の紹介]



テレビでも新聞でも放送・報道がビジネスとして成立するのは、見たい側(視聴者、読者)と見せる側(メディア)と見世物になりたい側(芸能人等)がいるからである。
事件報道の場合、被疑者は別に望んでいるわけでもないのに見世物にさせられる。それは、見たい側と見せる側で合意が形成され、見世物にされた側の意向が取り込まれないからである。
それに見たい側の教養度にも拠るが、逮捕=犯罪者と決め付け断罪(この本で言う「私罪」)を良しとする者が多くを占める以上、この現在の風潮は変わらないだろう。

評価:2
この本は報道による被害者の立場に立たされた人向けに書かれたものだろうか。答えは否。経験の浅い弁護士向けのものだ。それに、見たい側の好奇心は何時の時代だろうが変わりはしない。見たい側と見せる側がグルになってしまえば、勝手に見世物にされた側が訴訟を起こすなどの対策を取らない限り抑止力は働かないものだろう。特にネット社会に入り、個人が動画を撮影しYouTube等へ簡単にアップロード出来る今日に於いては個人が自己防衛しなければなるまい。


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古都 川端康成著 [本の紹介]



読者は作家や作品に対して、読む前から身勝手な印象を持つものである。印象といっても好き嫌いという単純な物から何となく敬遠するという類のものまで人それぞれあるだろう。私は川端康成の作品を避けてきた。理由は、「まどろっこしい」という、これまた身勝手な印象を持っていたからだ。
食わず嫌い、基、読まず嫌いだったのではない。「伊豆の踊り子」は小学か中学の頃読んだ記憶があるが、これが良くなかったのかも知れない。すっかり彼の作品への「取っ付きにくい」というイメージが定着してしまったのだ。当時は、赤川次郎や西村京太郎を貪っていたので純文学の代表作みたいな物が合わなかったのも仕方がなかったのかも知れない。

さて時を大分経て、手に取って読んでみた今回の作品はどうであっただろうか。


評価:5

会話の中に細やかな心情の変化を織り込む力は天賦の才に拠るものか。会話の一つ一つが感情を刺激し、狂おしくさえなる。また、千重子が喧騒を軽蔑したり、秀男が西洋文化を無理やり取り込もうとする太吉郎を非難したりした場面は著者の思いでもあるのではないだろうか。日本の美というと大袈裟に聞こえるが、言葉の微妙な揺れで心を通わせられるのが日本語の醍醐味であり、それを作品にして見事に完成させるのだから、やはり素晴らしいとしか言いようがない。

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